私がこの本に出会ったのは社会人3年目の時でした。
きっかけは、友人宅の本棚に並んでいる本を眺めていた時に、この本のタイトルを見て衝撃を受けたことです。
私がこれまで生きてきた中で、「嫌われる」=マイナスのイメージしかありませんでした。
特に営業という職業柄、普段からお客さんに気に入ってもらうには、信頼してもらうにはという「嫌われる」とは真逆のことを考えている為、この本は何を伝えたいのだろうと気になりました。
この本は、「哲人」と「青年」の2人の登場人物が語り合いながらアドラーの教えを日常的な例えでわかりやすく説明してくれます。
私がこの本から学んだことは3つあります。
①すべての悩みは対人関係
②他者の課題を切り捨てる
③「いま、ここ」を真剣に生きる
この本の中で一番出てくるキーワードは「すべての悩みは対人関係」である。そして、人は変われるということです。
誰しもが抱えているトラウマや怒り、劣等感は、今のままが楽だからと過去のせいにして、目の前の問題から逃げる道具として使っているだけだというのがアドラーの教えです。言い換えれば、ただの道具にすぎないのだから、人は簡単に変わることができるというのです。
私もこれまで、自分には無理とか、どうせやってもといった言い訳をすぐに考えてしまっていることがあるなと、ドキッとしました。
何か理由をつけて、その問題に向き合わないのは、正直その時は楽かもしれませんが、後々必ず後悔しているなと思います。
この話で私は、自分自身がより良く生きていくために大切なのは、変わる勇気を持つことだと考えさせられました。
この話は、なかなか勉強しない子どもがいるとして、もしあなたが親だったらどうしますか?という仮説から話が始まります。
一般的に考えて、子どもに勉強するように注意するのではないでしょうか。
私が子どもの頃を思い返してみても、親から「早く勉強しなさい!」「宿題終わったの?」などとよく言われていました。
しかしこれは、あくまでも勉強しないで損をするのは子どもであって、親ではないというものです。
この課題の分離ができていないと、他人に言われたからやる、褒められるからやる、といったように自分の意思ではなくなってしまいます。
そのため、うまくいかないことや挑戦しない理由も他人のせいにしてしまうようになります。
これまでの人生を振り返っても、親や周りの人に言われたからという、保険みたいなもので自分が失敗しても言い訳ができる環境を作っていたのではないかと思いました。そんなことでは、全く自分自身の成長の為にならないことは明確だと思いました。
仮に大富豪になった人がいたとして、その人がそれでも働き続ける理由は、他者に貢献したいからだと言えます。
少し大げさに聞こえるかもしれませんが、共同体の中で自分自身の存在が認められ、仲間に喜んでもらえていると感じることだけが幸福を感じる唯一の方法です。
人生を線のように考えると、ゴールまでたどり着けていない自分のことを幸福でないと思うかもしれません。
しかし、人生は何歳で終わるか分からないから、その時その時で仲間に貢献できているのだと自分自身が思えたら、それはゴールできているというのです。
そう考えると、人生はとても簡単に幸せを感じられるし、毎日をもっと楽しんで生きようと思えました。
これから、就職活動をして社会人になるという人にぜひ読んでほしいです。
学生と社会人では、環境や考え方ががらりと変化すると思います。
正直、社会人になってみないと分からない事の方がもちろん多いですが、普段から自分の生き方や考え方とゆっくり向き合う時間は少ないと思います。
この本は、その自分との向き合いができる本だと思うので、ぜひ一度読んでみてください。
・学生時代
ほぼ0
・現在
30分程度
・学生時代
恥ずかしながら、本は授業の教科書しか持っておらず、趣味で読書する意識は全くありませんでした。
・現在
仕事終わりや休日の時間を有効活用したいと考え、本を読むようになりました。
本を読むと気持ちが落ち着く感じがして、いい気分転換になっています。
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