大学を卒業するまで、私はバリバリ仕事をするキャリアウーマンになるつもりはなく、「将来の夢は専業主婦!」と周りに言っているようなタイプでした。しかし、就職したのは経営コンサルティング会社。しかも、コンサルタント職。クライアントの経営に寄り添い、「困ったことがあれば何時でも連絡してください」な仕事です。なぜ専業主婦を目指していた私が、コンサルタントになったのか…そのお話は別の機会にぜひ。
さて、この本と出会ったのは、専業主婦が幸せと思う私が、女性活躍を推進する社会・会社とのギャップに悩んだときでした(入社半年くらい)。
職業柄、多くの会社に出向き、社長とディスカッションをします。女性コンサルタント(当時は候補生)である私に、クライアント(社長)からダイバーシティや女性活躍についてアドバイスを求められることが多々あります。当時私は、最もらしいことはアドバイスするのですが、「女性」が「活躍」すると表現されることにモヤモヤしており、心の底から納得した回答が出来ずにいました。
また、自身の会社内に目を向けると、女性コンサルタントは、私の同期と1年上の先輩のみでした。The男性社会です。つまり、私の世代は、女性が活躍することを全面的に期待されている1期生なのです。まさか専業主婦が夢だなんて言えません(一部の先輩はご存じでしたが)。とはいえ、この会社で働くと決めたのですから、どうにか気持ちの整理をしなくてはいけませんでした。
そこで、片っ端から女性活躍や女性リーダー、女性が働くとはというような内容の本を読み漁りました。一番ストンと落ちたのがこのLEAN INでした。
この本は、女性はキャリアアップを目指そう!ということが本筋にあります。もちろん、役職が上がることだけが幸せでは無いと思います。私自身、専業主婦が理想像だったわけですから、もちろんキャリアアップだけが全てとは思っていません。ですが、経験や立場が世の中を動かしているので、100%受け身ではなく、ある程度のものが言えるポジションになる必要はあると思っています。この本は、そうマインドセットされたキッカケといえます。
この本を読んで、参考にしていることが3つあります。
①根拠のない自信をもつ
②先のことを心配しすぎない
③励まし合う仲間といる
本の中では別の表現がされていますが、内容を私なりに解釈しています。
例えば、出世したことに関して、男性は「自分がイケてるから」と捉えるのに対して、女性は「周りに評価してもらったから」「自分なんておこがましい」と捉えるのだそうです。女性は男性に比べて、自己評価が低いといわれています。
そういえば私自身もそうだなと感じます。出来ない理由を探し、人より優れていないと感じさせることができる女のような…。ですが、自分を下げることは、自分の人生に何のメリットもないですよね。
目の前にあるチャンスはまず掴むのです。何となくできる気がする、そう思えるよう今も日々トレーニング中です。
これが一番響いたことです。就活をしていたときから、何となく結婚や妊娠出産、育休、産後のキャリアを考えていました。しかし、それがある意味足かせになり、現実になる妊娠出産までの数年を全力疾走できていないなと入社半年で感じました。幻の赤ちゃんを抱きながら、若いフレッシュな時間を無駄にするのはもったいないです。
将来、結婚し子どもを望むとしても、まだそうなっていない時間は、前に進むべき大切な時間です。それまでアクセルを全開でベタ踏みしておくことは、将来への投資です。先のことはその時になって考えればいい、そう納得しました。
著者は「女子会をしよう」と言っています。 1人でどんなに頑張っても、男性がリーダーであることが多いこの世の中、参ってしまうこともあります。自分の話をする場、共感し合う場、頑張ってるねと認め合う場は意図的に作ると良いですね。
私は入社して5年で、随分自分の話ができる場を作ってきたと感じます。女子会ではありませんが、男性の同僚や、若手チームの話はいつも褒め合うところから始まります。「あれ助かったよ」「すごかったね」「頑張ってるやん」「今度教えてよ」などなど。ポジティブな言葉をかけ合うことで、お互いに励まし合っています。そんな会話ができているからこそ、しんどくなったときには相談ができ、真剣に一緒に考えてもらえると思っています。
本筋である、女性はキャリアアップを目指そう!ということから外れている解釈ともとれますが、モヤモヤした気持ちが何となく晴れ、人生を豊かにする考え方・習慣のひとつだと思います。
男性女性問わず、就活を考え始めている人にオススメです。女性には、どうキャリアを描くかの参考にして頂き、男性には、ジェンダーギャップの現状を知り、パートナーを支える目線で読んでいただきたいです。
どんな心構えで社会に出るか、働くことに対してどう気持ちの整理をするか、現代を生きる私たちが持つべき視点は何か、考えさせられる本です。著者のシェリル・サンドバーグさんは、TEDで同様のプレゼンをされています。分かりやすく10分程度でまとまっているので、よければYouTubeで見てみてください。
この本の出版は2013年なので、時代は進み、捉え方としては若干古い面もあります。この一冊に限らず、長い人生どうキャリアを描くか、様々な本に触れてみてください。
・学生時代の一日あたり読書時間
ほとんどなし
PCSS中は月イチくらい
・現在の一日あたり読書時間
月に2、3冊
多い時は、色んな著者の同じテーマを5冊くらい
・学生時代
PCSSで同期に勧められて借りる程度
必要性を感じてというよりも、周りの雰囲気で
・現在
仕事で必要な知識の習得
トレンドについていくため
1.圧倒的に知識が足りないということを突きつけられた
→知識不足で仕事にならない。先輩方の言葉が専門用語すぎて分からない。(大学の授業で聞かない経営用語や会話)
2.社内の先輩方が当たり前のように本を読んでいた
→日々インプットが当たり前の社風。ベテランも貪欲に情報収集、情報交換をしている。
が大きいと思います。
本を読んでるのって大人じゃん!という気持ちもあり、買い漁ったかもしれません(笑)
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