「働く」とは何か、自分と向き合うために…
あなたの一冊
転職の魔王様
この本を紹介してくれたのは
松山大学 人文学部社会学科
2018年卒
洞ノ上貴矢 さん
職業:人材サービス業

本に出合った経緯

この本は転職エージェントのお話です。主人公(転職エージェント)たちのもとにやってきた求職者たちとの物語です。

出会いは社会人3年目の終わりごろでした。きっかけはふらっとたまたま書店に立ち寄ったとき、たまたま「転職」という文字が目に留まったことです。私は「人と関わる仕事をしたい」と思い新卒で人材サービスの会社に就職しました。仕事で様々な人のキャリアについて考えたり、はたまた友人から仕事の相談を受けたりしていくうちに、なんとなく「このまま同じ職場でいいのか?」や「あの人が転職するから自分も考える時期なのかな」と思うようなことが多くなりました。そんな時にたまたま出会ったのがこの作品でした。

その本から学んだこと

物語を読み進めていく中で、私は2点のことについて学び、改めて考えさせられました。

①自分にとっての「働く」意味

なぜ「働く」のか?どうしてそこで「働く」のか?就活をしていた時はあんなに考えていたのに、いざ仕事をしていると忙しさで目の前のことばかりに意識してしまっていたように思います。
仕事には慣れたけど先が見えなくなっていたのは「働く」意味を見失っていたからでした。私が人材業界を選んだのは、人のキャリアに寄り添い、どの業界よりも人生のターニングポイントに関われるからです。自身は現在新卒の採用担当ですが、就職活動も同じように人生の大事なポイントです。主人公たちのように私にかかわってくれた学生たちが最終的に「この会社を受けてよかった」「あのフィードバックが役に立ったな」と思ってもらえるように働くことがが今の私にとっての「働く」意味です。

②最後は自分自身で決断する

無責任に聞こえるかもしれませんが、人に決められる人生より、自分で選択した人生を歩みたいと思いました。
でも助言はたくさんもらいましょう。頼れる人にはたくさん頼っていいと思います。そこから決断する勇気がもらえることもあります。

転職エージェントは求職者に仕事を与える仕事ではありません。求職者が自信をもって決断できるように挑戦できるようにサポートをする仕事です。
改めて人材業界の面白さや、立ち位置を作品を通して感じらました。自分自身ももっと求職者の想いに寄り添える人でありたいです。

印象に残っている言葉

「口コミや星の数じゃなくて、自分の目で見たものを、自分の頭で判断して、自分で選択してください。次の職場も、貴方自身の能力も。」
という登場人物のセリフが印象に残っています。
今のご時世、ネットやSNS、レビューサイトでいろいろなものを数字で決めつけられているように感じますが、その情報だけがすべてではなく、自分で確かめないとわからないことばかりです。

どんな人におススメしたいか

これから就活を控えている3回生、もう将来に不安を感じている学生、人材業界に興味がある人に読んでほしいです。
転職と新卒は全く同じとは言えませんが、自分のことを見つめなおしたり、将来どうなりたいのか考えるのは変わりません。
「将来のことを考え自分を見つめ直し、決断する。」
その大切さが伝わる物語だと思います。ぜひ、物語に出てくる転職エージェントのキャリアコンサルティングを体験してみてください。
そして「働く」にかかわる仕事がしたいな…人と深く関わる仕事に興味がわいたな…人材業界って面白そうだな!!と思ってくれたらうれしいです。

読書について

読書時間

・学生時代の読書時間数
学生時代はほとんど読んでいませんでした。

・現在の読書時間数
休みに一気に読むので普段はあまり読みません。
読むときは一気に2~5時間ぐらいずっと読みます。

学生時代の読書へのスタンスはどのような感じでしたか?

正直あまり読書に興味はありませんでした。落ち着いた時間を作ることが苦手だったというのも一つの理由ですが、読書の重要性を感じていなかったと思います。

現在の読書へのスタンスは?

小説でも自己啓発本でもどんな本でも、じっくり読む時間を作ることが大事だと感じています。本を読むために…というより、じっくり自分に向き合う時間になっています。

あなたの一冊
転職の魔王様

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